平成14年9月10日(火)から25日(水)まで長岡市議会9月定例議会が開かれました。
本議会では、長岡市の中央部に位置し、かつて田中金脈問題で揺れた千秋ヶ原の開発問題や、平成16年度末の期限切れを目前にした市町村合併問題など、懸案事項に議論が集中した議会でもありました。
藤田芳雄は今議会でも本会議で2項目にわたる一般質問を行いました。
赤い洋服を着たオパールと共に、本会議初日の9月10日に登壇し、次の2点に渡って質問を行いました。
「長岡市障害者基本計画の見直しについて」
《質問》
社会福祉の基礎構造改革の中で障害者の自立と社会参加が大きな課題となっている。
平成9年に策定された「長岡市障害者基本計画」が来年度の快晴に向け見直しが始まっている。その具体的方向についてお尋ねしたい。
(1) 制定から6年、今回の見直しにあたって改正すべき点は何か。その目的と概要を示して欲しい。
(2) 検討委員会の構成については障害当事者をはじめ、交通事業者や施設職員、一般市民など、幅広くかつ横断的な構成をすべきと思うがどうか。
(3) 実態調査や意向調査など、基礎的データを充分 収集すべきと思うがどうか。
また先進的な外国の制度についても充分検討すべきだ。
(4) 支援費制度や障害者補助犬法の制定などの新施策、交通バリアフリー、職業生活リハビリテーション施設の建設、障害者雇用の促進、高齢化に伴う住宅施策、IT教育の推進、スポーツ文化活動、災害防犯対策、統合教育、ボランティア制度など幅広く検討すべきと思うがどうか。
(5) 施策推進協議会や相談業務の必要性をどう思うか。
(6) 市民全体への普及啓発活動の実施が不可欠と思うが、その具体策について考えはどうか。
〈答弁〉
森市長… 私自身、障害者など社会的に弱い立場にいるひとのために仕事をしたいと公務員を目指してきた。障害者対策には特段の力を注いでゆかなければならないと考えている。
障害者を取り巻く環境が大きく変化していることから、実態をつぶさに把握しながらバリアフリーという基本的な考えに立って見直したい。
二澤助役… 障害者を取り巻く施策、環境が変化している。これまで具体的目標が無く、優先度の判断が出来なかった。時代にマッチした数値目標を盛りこみたい。
検討委員会は19名で公募。学識経験者、障害当事者、家族、施設職員、関係行政職員などで構成。交通バリアフリー検討委員会とも連携していきたい。
障害者生活実態調査を7月に実施し、現在分析中だ。5943人(69%)の回答があり、寄せられた声を反映していきたい。
先進諸国の情報も収集しながら推進する。
様々な相談に応じられるよう専門スタッフの資質の向上に努め、障害者支援センターや障害者プラザの充実を図りたい。
ともしび運動をはじめ、意識啓発は最も大切なものと考えている。相互交流、市民との共同体制を作っていきたい。
「市町村合併について」
《質問》
(1) 市長の合併に対する顔が見えないと言われる。また21世紀の旗を持たない中越とも言われる。県内2番目の都市として発展していくための考えは何か。市長自らがリーダーシップを取って力強く合併を推進すべきと思うがどうか。
合併はまちづくりの重要なポイントであり、地場産業の育成など合併による発展のグランドデザインを市長自らの声で示すべきだ。
(2) サービスは高いところに、負担は低くと言うが可能なのか。地域のアイデンティティや文化の保護育成、交通対策など、住民の抱える課題は多く、現時点でそれらをどのようにしていくつもりか。
(3)小千谷、川口をはじめ、三島郡の町村との合併について、長岡との合併が自然であり、将来的にも変化に富んだ豊かなまちづくりが望めると思うがどうか。
(4) 市民の意向調査も含め、法廷協議会へ移行するまでの今後の具体的なタイムスケジュールを示して欲しい。
〈答弁〉
森市長… 30万人の中核市への移行が最大のポイントになると思う。手順としては先ず、発足して間もなく1年になる8市町村での研究会の結論が出た段階で、これを固めるのが先決。中核市への移行によって行政権限の拡大とイメージアップが図られる。これが中越地区発展の原動力となると期待している。
現在の8市町村以外の町村との合併に対するお尋ねについては、特色ある町が連携することによって極めて魅力的なまちづくりができると考えており、与板をはじめ、他の5市町村から是非にという話があれば前向きに検討したい。
北谷企画部長… 研究会では「行政サービスはトータルで水準を低下させない」ことを検討。合併後も地域特性に応じた街づくりをしたい。
> 出来るだけ早く任意法定協議会を設置したい。 市民には最終段階で説明し意向を把握し、是非を判断したい。
以上
常任委員会での議論の要点
以下に所属する常任委員会である文教社会委員会における藤田よしお(副委員長)の、平成14年9月議会における質問を要約して掲載します。
(1) 支援費制度の進捗状況について
◎ 本制度は「自立」と「社会参加」を目指すとしている。
また、障害者は選択制という自己決定をし、これにより対等な立場となり、サービスの向上につながるとされる。苦情処理と情報提供が最大のポイントになろう。
◎ 問題点…
● 間もなく支給申請が始まろうとしているが、説明会など、当事者に対する準備はどこまで進んでいるのか。
● 事業者指定が第2四半期に始まっているが、現況はどこまで進んでいるか。
また、指定事業者は障害者からの申し込みや利用を拒否できないことになっているが実際にはどうか。
● 措置から選択制へと移項することになるが、この場合、情報提供が重要になってくる。市町村窓口や相談支援事業、ホームページなどの他、障害当事者に対する広報として、他には考えられないか。
また、成年後見制度などの制度も充実すべきと思うがどうか。
● 不慮の事故等で急に障害を負った場合、対応はどのようになるのか。
◎ 要望… 各自治体で独自の取り組みや制度を作ることはできるか。そうであればガイドヘルパー制度の充実(資質の向上)や通院介助の制度を盛り込めないか。
(2) 10月オープンの障害者プラザについて
◎ その目的と内容
(3) 新設される長岡市三島体育館について…
◎ 問題点
● 設置理由が3点ほど掲げられているが、理由としては現状をふまえているとは言えない。特に川西体育館の建設とは全く別であると言いながら、ここに理由として掲げているのは理解できない。明確な設置理由を示してほしい。
● 第2次5カ年計画もすでに2年が経過しており、全く進展がみれない。川西地区体育館の具体的な建設スケジュールを示すべきだ。
● 長岡からの人の流れをどのように見ているか。現実的には人口比率の点から三島町の利用の方が多いのではないか。
● 駐車場は実際に利用できるのか。(北銀計算センターの社員が利用していると聞く)
(4) IT講習会について…
◎ 昨年までは国の予算で実施してきたが、これを継続するために今後は地方自治体でどのようにすすめていこうとしているのか。
◎ 今年度事業の成果(実績)と来年度の見通しをどのように見ているのか。
◎ 個別の民間ボランティアによるグループ講座に対する助成措置は可能か。
また、行政でハードを整備する事は可能か。
(2002-10-22) |