大峰奥駈 吉野から熊野 前から挑戦したいと思っていた大峰奥駈にいってきました。予定通りに歩くこ とができました。今回が五月の連休に続き二回目の大峰山でもあり、二回目の テント泊となりました。 【日 時】1996年7月14日(日)〜19日(金) 【山 域】大峰山脈 【ルート】一日 吉野〜四寸岩山〜大天井ヶ岳〜山上ヶ岳〜小笹の宿      二日 小笹の宿〜大普賢岳〜行者還岳〜弥山〜弥山・八経の鞍部      三日 弥山・八経の鞍部〜八経ヶ岳〜釈迦ヶ岳〜深仙の宿      四日 深仙の宿〜大日岳〜行仙岳〜行仙宿      五日 行仙宿〜笠捨山〜玉置山〜水呑金剛      六日 水呑金剛〜大森山〜七越峰〜備崎〜熊野本宮 【メンバー】単独 7月14日 晴れのち曇り 荷物は20kgぐらい。 6:20 阿部橋 吉野行 準急 8:06 ケーブル吉野駅 5分発のケーブルが発車する。 8:40 ケーブル吉野山駅前バス停。35分発の奥千本行き発車 9:04 奥千本バス停 雲一つない青空。お地蔵さんと石標のあるところから青根ヶ峰に登るが、 この先の車道のすぐそばにある「この上青根が峰」の石標のあるところ から登った方が山頂へは近そうだ。 9:27 青根ヶ峰 山頂で暑いのでシャツを脱ぐ。上ってきた道を引き返し、しばらく行くと車道 に出る。車道を行くと「吉野古道」への分岐があったので、古道に行ったが結 局数分で車道に出た。それから先にまた吉野古道の分岐がある。 10:00 吉野古道分岐 古道を選ぶと「四寸岩山」へ行く。HiOさんがここに着いたのが10時8分だ。 行けるかなと思い行くことにする。大天井ヶ岳に行くのはやめとこうと思いな がら登る。 10:49 四寸岩山(6分休) 途中枝打ちをしてる人がいた。 11:28 林道 車が二台通り道を尋ねられた。林道を少し歩きまた山道に入る。 ちょっと記憶が定かでない。 11:48 百丁茶屋 小屋が建っている。大天井ヶ岳への分岐がある。どうしようか迷っていると。 「兄ちゃんは若いから行かんとあかんやろ。」とおばさんが言ったので行くこ とに。途中男性2人に出会った。山頂までの時間を尋ねると「15分そこらや」 それから40分ぐらいして山頂へ。最後は「10歩、歩いては休み」の繰り返 しだった。 12:56 大天井ヶ岳 もうこのままここで寝ていたい。パンを食べる。2Lもってきてたお茶はなく なってしまう。 13:28 出発 13:54 五番関 女人結界門 小雨が降り出してきたが、少ししてやんだ。 途中男性2人にあったので「この辺りに水場ありますか?」と尋ねると「ない」 と言った。「どうしたん?」ときいてくれたから、水がないと言うと「ワテラ どうせ五番関までやから」といって水をくれた。 14:36 今宿茶屋跡 15:12 洞辻茶屋  洞辻茶屋で水補給する。洞辻茶屋のおじさんが、どこまで行くのか尋ねるので 「できたら熊野まで。」と言うと、「俺もそういうん好きや。エール送ってる からよ。あっそうや餅やろか?・・・もっとええもんやろ。」と言って 「アーモンドキャラメルと羊羹2つ」くれた。 15:24 出発 そんなに大きな音ではないが、雷が鳴り出した。ガスもかかり出した。結構、 人とすれ違ったがみんな「おまいりぃ〜」という。どうやらこれがこの辺りの 挨拶らしい。階段の登りはしんどかった。 16:24 山上ヶ岳(一等三角点) 山上ヶ岳の寺の前に50人ぐらいの僧がいる。中年の僧に「そりゃ失礼やで。 シャツぐらい着とけや。」と言われたが着なかった。 17:01 小笹の宿 水が轟々と流れている。テントを張る。ミルクココアが何ともうまかった。 寝袋などが汗で濡れてしまっている。明日からは銀マットをあてることにしよ う。 7月18日 晴れ まだ真っ暗な頃テントのすぐそばをカランコロンと音をさし「根っこ注意ぃ〜 足下注意ぃ〜」と言いながらたくさんの人が通っていく。 それから般若新経かなんか唱えだし、ホラ貝をプープープゥと吹いているのが 聞こえてきた。時計を見るとまだ4時前だった。昨日、洞辻茶屋のおじさんが 言ってた「明日から奥駈の僧が出発する。」とはこのことだなと思った。 7:10 小笹の宿 7:34 女人結界 8:30 大普賢岳(10分休) 9:50 七曜岳(10分休) 10:49 行者還岳(23分休)  11:36 行者還小屋 12:46 一ノ垰 今までだれにも会わなかったが、この辺りから弥山までに、,10人ほどの登山者とすれち が った。それにしても、みんな荷物が小さい。トンネル西口へ戻るのだろう。 13:32 弁天の森三角点(15分休) 14:11 聖宝の宿跡(5分休) あ〜しんどい。途中「山頂まで標高差200M」とあった。 15:31 弥山山頂(10分休) トンボがたくさんいた。弥山小屋の前にたくさんの「僧」がいる。朝、お経をとなえていた 僧だ。中年の僧が、僕が小笹の宿にテントを張っていたことを知っていたらしく「今日の朝、 ホラ貝の音で起こされたやろ。明日もまた起こしたるわ。」と言った。 弥山小屋の前は排気ガスの臭いがした。中に入ってみるとたくさんの人がいた。ジュースな どの売っている所に行って商品を見てると、小屋の人が来て「なんや?よおないんやったら ここおらんとってくれ。ワシは今、食事作っとんや。」といってきた。 16:06 弥山、八経の鞍部 沢は少し西側に下ったところにあったが、テントをはる場所を探すのに苦労した。結局、登 山道の少し東の尾根に張った。少し斜めでシダのはえているところだった。ハエがやたらと 多かった。 7月16日 晴れ 今日もまたまだ日のあけない頃、昨日と同じようなことがあった。 テントが少ししめっていた。 7:29 弥山、八経の鞍部 7:42 八経ヶ岳(7分休) 途中からガスがかかりだしたが、いつのまにか晴れた。 9:04 舟の垰?(8分休) フカフカしていてテントは張りやすそう。 10:34 揚子が宿跡(8分休) 洞辻茶屋のおじさんから深仙の宿は水がないと聞いていたので、「烏の水」で水をくんでい こうと思い、烏の水を探しながら歩いた。途中、烏の水らしきところがあったが、水が流れ ていないので違うのだろうと思いながら登っていると、孔雀岳に着いてしまった。 12:21 孔雀岳(正確には孔雀覗きだと思う) やはりあそこが烏の水だったのか。しょうがないからパンを食べ、ポリタンクををもって、 再び烏の水へ戻る。コップに水はたまっているが水は「滴」だ。少し沢を下ってみるがあり そうにないので、水をくめずに孔雀岳へ戻る。 12:58 出発 13:53 釈迦ヶ岳(27分休) トンボがたくさんいる 14:55 深仙の宿 「香精水」の水場にいくが、あるのは岩だけ。水はポタポタ。水がないとどうしようもない ので、ここから無理に沢に降りようとするが、降りにくいので再び深仙に戻る。なだらかな 西側の沢に降りることにする。最初は涸沢だったが10分も下ると水があった。よかったぁ〜。水はくめたものの帰り道がわからなくなり深仙に戻るのに30分かかる。目印を付けながら下れば良かった。 後で知ったことだが、僧の人たちは、前鬼まで行ったそうだ。 深仙小屋の中に銀マットを敷いて寝袋に入って寝る。日暮れとともに風が強くなった。 7月17日 ガスのち晴れ 6:24 深仙の宿 大日岳の分岐の所から大日岳に行くことのする。どうせまた分岐に戻ってくる のだろうからと思い荷物を分岐の近くにおいとく。岩場をよじ登り山頂へ。 6:41 大日岳 さっきはあんなに晴れていたのに、いつの間にかガスがかかっている。小雨も 降り出す。 山頂から降り場を間違えて道がわからなくなる。ウロチョロしているうちに笹 についた朝露で靴とズボンがビショビショになる。どうにか登山道にでて、進 んでいくと太古の辻にきてしまった。荷物がないとどうしようもないので再び 分岐に戻る。 7:12 太古の辻 荷物をとって戻ってくる。今日は荷物も軽く感じそんなに喉が渇かないなと思 いながら歩く。きっとガスもかかり小雨も降っていて水分がはいってきやすい からだと思う。しかしこのように感じるのもこの時だけだった。 7:36 石楠花岳(5分休) 7:53 天狗岳 八経からこの辺りまで枯れたバイケイソウが目立った。 8:06 奥守岳 8:18 嫁越峠 8:35 地蔵岳(7分休) 8:59 般若岳 9:14 滝川の辻 9:34 剣光門(5分休) 9:55 涅槃岳(15分休) 10:28 誠証無漏岳(15分休) 11:05 阿須賀利岳(15分休) 11:37 持経の宿(33分休) 梅干しと海苔ご飯を食べる。 ここからアスファルト道を200mほど歩き、道標に従って山道にはいる。 12:50 平治小屋(8分休) 13:16 転法輪岳(8分休) 13:49 倶利迦羅岳(13分休) 15:03 怒田の宿跡 15:16 行仙岳(12分休) 15:45 行仙宿 非常に立派な小屋だ。水場へ行くのに10分ぐらいかかった。水場まで道がつ けられているが、道をつくるのに苦労しただろうなと思った。この水場は涸れ ることがありそうだ。「支納金、千円程度お願いします」とあったので千円納 める。東の窓から外を見るとはるかかなたに白い山が見えた。        (小屋の中26℃・外23℃) 夜やたらとかさこそするのが気になったが、窓から空をみるとプラネタリウム のようだった。 7月18日 晴れ 真っ暗な時「はっ、はっ、はっ」と人間の声らしき音が聞こえる。夢だろうと 思っているといきなり小屋のドアが開き「あっ、人がおるわ。泊まってはんの か……。いやぁ今日の朝、奥駈の僧がここにくるんですわ。その接待をするた めに来たんです。」とおじさんの声が聞こえた。それから30分ぐらいしてお じいさんがやってきた。4時ぐらいだったと思う。それにしても2人ともこの 真っ暗の山道をよく来たと思う。それから僕は5時前に起きた。2人はお茶の 準備などをしてた。おじいさんが「これ行動食に持ってけ」とコーヒキャンデ としっけたおせんべいをくれた。そして「岳人の9月号に行仙宿が出るんや」 と教えてくれた。小屋の中に干しておいた靴下を探していると、おじさんが「君 のあのすばらしい臭いの靴下は外に干しておいたよ。」と言った。さぞ鼻の曲 がるような強烈な臭いを放っていたのだろう。 出発際、おじさんがを「この人は知る人ぞしる人やねんぞ。この写真みしたら、 すごい、言われるは。」と言いながら写真を写してくれた。おじいさんと一緒 にうつった。 6:04 行仙宿山小屋 7:12 笠捨山(10分休) 7:40 葛川辻(5分休) 8:13 地蔵岳(7分休) 8:41 四阿宿跡(6分休) 9:09 香精山(8分休) 9:40 貝吹野 9:43 貝吹金剛(5分休) 10:29 如意宝珠岳(12分休) 10:51 岩の口(4分休) 11:06 舗装道路 ガイドブックに「ここからは山道を通ってもかえって時間を食うだけ」とある ので長い距離車道を歩くことにする。のどが渇いて暑くてたまらないが、景色 はよい。途中、山仕事の人に出会う。 12:03 花折塚分岐(三叉路) 道標があり、ここから戻るように林道を行くとかいてある。後で気づいたがこ れは遠道でこの分岐の少し先の「花折塚」と道標のあるところから山道にはい ればよいことがわかった。 12:09 林道終点 たしか「花折塚はこの上、200m」とあった。ここから久しぶりに山道には いる。 12:14 花折塚 石碑がある。海苔ご飯を食べる。 12:46 出発 山道を少し歩いて再び車道を歩く。しばらく行くと展望台がありさらにいくと、 左に大きな案内板があらわれる。このすぐ先に分岐がある。 13:09 カツエ坂分岐(5分休) ここから再び山道に入る。玉置山を見過ごして「宝冠の森と玉置神社」の分岐 まで来てしまう。戻る。 13:40 玉置山(15分休) 玉置神社で家に電話する。 14:28 本宮辻 車道を少し歩きすぐに林道にはいる。 14:43 水呑金剛(林道終点) さすがに水呑というだけあって水の流れる音が聞こえる。水場への道標はない が水場まで道がつけられている。植林の中の道だ。やはり標高が低いからだろ うか水は今までと違って冷たくない。相撲を聞きながら食事をする。ココアを 昨日で全部使い切ってしまって、ないのが残念である。かわりにコーンポター ジュを飲む。味噌汁は2人分食べる。毎日、同じ食事だとさすがに飽きてくる。 エゾハルゼミの鳴く声が聞こえる。毎日、聞いた声だ。アブラゼミの声も聞こ える。やたらとアリが多い。テントの中は蒸し暑い。 7月19日 曇り時々小雨 食事を作っていると小雨が降り出す。台風も近づいているし、大降りになった らかなわないので急いで出発。 5:53 水呑金剛 6:24 旧篠尾辻 6:34 大森山  少しガスがかかっている。 6:41 大森山三角点 7:27 五大尊岳(12分休) 8:22 金剛多和(10分休) 8:44 大黒天神岳(10分休) 9:31 山在峠(10分休) 車道に出る。道標に従っていくとすぐに山道にはいるが、道はやぶで歩きにく いのでここからは道標を無視して、車道を右へ歩いたほうが良かった。 9:53 車道から林道 数分、林道を歩いて再び山道へはいる。 10:23 吹越峠(無線中継所) さらに、しばらく尾根ずたいの道を行くとまた林道に出る。少し行くと七越峰 の石碑のある広場につく。近くにはトイレやアスレチックもあり整備されてい る。ここからは丸木の階段を上り山頂へ。 10:43 七越峰 山頂も広場だ。アブラゼミが鳴いている。 11:01 出発 道標はないが高津橋へ行くと思われる丸木の階段を少し下りすぐに右へ折れる。 後は適当に道標に従っていった。途中、車道を少し歩きまた山道に入り、しば らくして川の近くに出た。ここからは、河原を歩くことにした。最後、橋につ くのに苦労して藪をわけ、養豚場の中を通り橋についた。七越峰からは山道を 通らずに、車道を下ったほうが早かっただろうなと思った。 11:48 備崎橋 やっと着いた。それにしても暑い。途中でジュースを買う。 12:15 熊野本宮 小雨が降り出した。 この後、土産屋でふりかけと土産を買う。朝炊いたご飯にふりかけをかけて食 べる。 13:03 熊野本宮バス停 湯の峰温泉経由新宮行きに乗る。280円 13:30 湯の峰温泉 200円払って公衆浴場にはいる。ゆで卵の臭いがぷんぷんする。 14:06 湯の峰温泉 湯の峰温泉発の新宮行きに乗る。 15:38 新宮駅 スーパーくろしお28号