もうひとつの永遠
私がバテながらも泳いでいる時
隣のコース(親子コース)にいる親子が目に入った
浅いコースの端でなにやらしているのだが泳ぎながらではなかなか確認ができなかった
何往復か泳いでいる内に何度もそちらに目をやると、父のお腹に、子供が頭を埋めて水に潜っている
最初は普通に水泳のターン練習しているのかと思っていたのだけど、なんだか動きが変である
戯れているかのような妖しい動き、そこで子供が父親に対してなにか文句を言っている
内容は分からないが、父親の構え?が悪いからなにかやりにくいと言っているようだった
体勢を変えて今度は父親と共にプールに潜る
妖しい、妖しすぎる親子である
こんな場所で潜望鏡でもしているんであろうか?
しかも積極的なのは子供の方 子攻め・父受けの構図・・・
ってまた馬鹿な事を考えてしまった・・・
ちなみに子供は男の子であるのでそんな訳ないんだけど、それにしても妖しい
阿呆な事考えながら泳ぐ事100m
そこで親子に新たな動きが・・・
父が子を抱きしめて・・・そのまま後ろへ倒れこむ・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・ブレーンバスター?

どうやらこの親子、プールでプロレス技をかけて遊んでいたらしい・・・
さっきまでの父の股間に顔を埋めて沈んでいた動きはパワーボムのような技なのであろう
・・・・・・・・・
私の疑問が氷解したと同時に、また変な想像に行き着いた常人とはもはやかけ離れてしまった私の思考回路に嫌気がさした
そしてその嫌悪感が生まれた瞬間、ピーッという監視員の警笛を受け、再び思考が切断された
それによって自己嫌悪に陥らなかった事は幸福だったのかも知れない・・・
警笛の対象はもちろん、あの親子であった
パワーボムは常人にはターン練習に見えても、ブレーンバスターは危険極まりないだけで至極当然の結果であった
親子は周囲の批判と、私にとっての嫌悪感を残してプールを後にした・・・

もう、私は真人間に戻れないんでしょうか・・・
そんな酷な事はないでしょう・・・
でも、そんな自分自身を感じて、満足している自分がいるのも事実なんです・・・人間って面白いものですね

もう嫌だよね