http://www.an.wakwak.com/~fujita
E-mail fujita@an.wakwak.com

TOPブログ(2005年以降の内容は全てこちら!)

 

2002年10月7日 (月) 更新

談話室プラスワン

(このコーナーでは読者の方から頂いたメール等を掲載しています)

 
 

※島田さんがオパールの会MLへ投稿されたものを転載させていただきます。

残暑、お見舞い申し上げます

静岡の島田でございます。

残暑、お見舞い申し上げます。
マラソンの話題で盛り上がってますが、私に参加のお誘いがありませんね。
私だって毎朝、島田ジョン万次郎と一緒に1日平均役800メートルは、消化していますよ。
ただし参加要請をされても、いいとこ給水担当かな。
今なら、給水担当をやってもこの暑さだから、なまビールなんぞ出しちゃうね。喜びそうな人が多いですね。ヨダレ、ヨダレ。

さて今回は、
1.郵政の公社化に伴う盲人郵便の扱いについて
2.市区町村における支援費制度の対応について
3.新紙幣の発行について
の3点で気がかりなことを書いてみます。
猛暑の中、さらに暑苦しいないようですがご容赦ください。

(ここから)
最近の社会全般におけるあらゆる現象が、「貧すれば鈍する」という格言で説明されるような気がしている。

社会風紀の乱れは、犯罪の増加、特に凶悪犯罪、からモラル、マナーの崩壊また企業、行政機関においては、贈収賄、利益優先の虚偽表示、消費者無視の食品管理、企業モラルの低下などあげればきりがない。
毎日のニュースが、私のストレスを増幅させる。
こうしたことが目立ってきたのも失われた10年といわれるバブル景気の崩壊後であったような気がする。
景気の落ち込みで・・・。これが貧すれば安易な利益追求と足きり・・・。これが鈍する。
こうした背景を前提として考えてみると今後、高齢者、障害者福祉に配慮が行き届くことは、期待できないであろう。
支援費制度にしても、甘いものではない。
運悪く障害を持ってしまったら、以前にも少し触れましたが将来のリスクを予見し自分でそのリスク回避策を
考えざるをえない時代となったようなきがしている。
誰にも頼らないで自己防衛を強化すべきだろう。

さてはじめに、郵政事業の公社化についてですが、盲人郵便物の無料化が条項から消え障害者や社会から追及を受けて初めて付帯事項として無料化を継続することとなった。
ただし付帯事項はいつ削除されても不思議ではない。
小泉総理の執念ともいえる民営化を考えた場合、この条項が邪魔になってくるということなのだろうか。
ますますエスカレートしていく情報化の中でなにが情報格差の是正であろうか。
安易なコスト削減策を考えたものである。
福祉水準の低い日本においてもさらに瀕すれば効した足きりはあらゆる方面で覚悟する必要はある。自己防衛である。
すでにオパールの会の皆様におかれましては、インターネットやメールにより情報の取得、コミュニケーション手段を備えている。
しかし、視覚障害の30万人の皆さんの中でパソコンによる情報取得の手段を身につけた肩は、今になってもまだほんの数パーセントである。
その方たちの情報選択、情報取得の権利が保障されていない。
また一昔前のように視覚障害イコール、情報障害者への逆戻りは避けたいものである。
私は、今も点字図書館から図書テープや県民便り、広報静岡などの録音テープを毎月送ってもらっている。
私の郵便負担はいいとしても、送付側の点字図書館や市にしてみれば大きな負担となりサービスの継続が危うくなる。
盲人郵便の無料化は、本文条項に明記すべきである。


次に進捗を心配していた支援費制度である。
この制度もいろいろな課題を残したまま10月から予定されている申請手続きの段階で見切り発車となるだろう。
一番苦労するのは、全国の市区町村ということになるのではないだろうか。
そしてその影響を受けるのが障害者ということになる。

(ここから新聞記事情報の引用)
<支援費制度>市区町村44%が「延期を希望」など障全協調査「障害者の生活と権利を守る
 全国連絡協議会」はきょう(6日)、来年4月にスタートする障害者福祉の「支援費制度」について、8都府県の市区町村に実施した アンケート結果を発表しました。
準備状況について44%が「見通しがない」「延期を希望」と回答したほか、19%は担当する課や係を決めていませんでした。
障害者が福祉サービスを受ける場合、現在は行政がサービスの利用者や内容を決めますが、支援費制度は障害者自らがサービスを選んで業者と契約し 市区町村に支援費の支給を申請、市区町村が業者に支援費を支います。
厚生労働省は10月にも申請手続きを始めることにしています。
しかし、アンケートでは、回答した331市区町村の14%が新制度に関する相談窓口を設置しないと回答。説明会の開催も35%にとどまっています。
協議会は「どう対応していいか分からないとの訴えが目立つ」としてきょう、早急に新制度の内容を決め、徹底するよう厚生労働省に求めました。
(記事は、ここまで)


厚生労働省にあってもこの支援費制度に対する優先度が低いためなのか、大丈夫かと思われるほど対応が遅い。

次に。まだあるのかよー。この暑いのにといわないでください。
新紙幣の発行の関係です。
私は、本当に2000円札はやめてもらいたいと考えている。
今でも2000円札の必要性は、まったく感じられない。
あれが一枚入るだけで5000円との識別ができにくい。
お札には今でも識別マークをつけてくれているが、私にはわかりません。
何の理由かわからないが、どうしても2000円札を作るなら紙質をまったく買えて手触りですぐわかるようなものにしていただきたい。
なんせ一度発行したら20年、30年変えられないのだからそんな期間、識別に苦労したくない。

今回は、暑苦しい話ばかりで長々と申し訳ありませんでした。
最近の障害者関連情報でした。
お付き合いを感謝いたします。
ではまた、失礼します。

(追記)

 社会は、貧すれば鈍するの道を、の中で 障害者のパソコン利用率が低く、情報格差が、さらに高まっている
といいました。
それはどういうデータで事実化ということもありますので以下に参考情報を付記します。
障害者のパソコン利用率は、全体で8.7パーセント、その中で視覚障害者は、まだ5パーセントです。
全国のIT講習会は、今年度に入り障害者向けの講習会が激減している。
障害者にとっては、継続は力なりがキーワードである。
ボランティアにたよるのも限界がある。

以下のアンケート調査については、追跡調査でどのように利用率が高まったか把握してほしいものである。


(ここから毎日新聞の記事)
<身障者>パソコン利用率8.7% 健常者との格差進む全国の在宅身体障害者のうち、パソコンを利用している人の割合は8.7%にとどまっていることが8日、厚生労働省が公表した身障者の実態調査で分かった。
同省は「このままでは健常者との情報格差がますます進む」として、指導者の養成など人的整備を急ぐ。
調査は昨年6月に実施。無作為抽出した約5100人の回答から身障者全体の推計値を算定した。全国で324万5000人と推定される在宅身障者(18歳以上)のうち、パソコンを「毎日(たまに)利用する」と答えたのは8.7%、「ほとんど(まったく)利用しない」は71.7%だった。このうち19.6%が利用を希望した。

[毎日新聞 2002年8月9日]


前記の新聞記事に掲載されたアンケート調査結果のデータを以下に掲載します。
厚生労働省調べ。

(ここからアンケート調査データ)
在宅の障害者総数に占めるパソコン利用者の比率は、8.7%)である。これを障害の種類別にみると、内部障害、肢体不自由のパソコン利用率の割合が比較的高い。

表III−5 障害の種類別にみたパソコン利用の状況
(単位:千人)
障害の種類 総数 利用する 利用しない 回答なし
毎日
利用する
たまに
利用する
ほとんど
利用しない
全く利用
しない
総数 3,245 144 137 100 2,228 637
(100.0) (4.4) (4.2) (3.1) (68.7) (19.6)
  (8.7) (71.7)  
視覚障害 301 10 5 4 240 42
(100.0) (3.3) (1.7) (1.3) (79.7) (14.0)
  (5.0) (81.1)  
聴覚・
言語障害
346 10 13 10 242 71
(100.0) (2.9) (3.8) (2.9) (69.9) (20.5)
  (6.6) (72.8)  
肢体
不自由
1,749 86 77 55 1,165 365
(100.0) (4.9) (4.4) (3.1) (66.6) (20.9)
  (9.3) (69.8)  
内部障害 849 38 42 30 581 159
(100.0) (4.5) (4.9) (3.5) (68.4) (18.7)
  (9.4) (72.0)  
(  )内は構成比(%)


全調査結果は、いかのホームページに 掲載されております。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/08/h0808-2.html

(2002-08-16)

 
 

今までの談話室プラスワン

 
 △前のページへ戻る